2012年6月20日水曜日

機構設計に適した設計手法の支援ツール

こんにちは。SolidWorksエンジニアです。
以前、投稿した「機構設計に適した設計手法」について続報です。
この手法ですが、いくつか "課題がある" と書きましたが、その対策の一つが大きく前に進んだので、ご報告します。

その課題というのは、「多くの仮想化ファイルを外部保存する時に手間がかかる」ということです。

考案した手法を使って装置や設備の設計を行うと、2009から利用可能となった「仮想化ファイル」を多用します。作成時は手軽で使い勝手が良いのですが、大量の仮想化ファイルがある場合に、正式データとして全てを外部ファイルに保存しようとすると、結構な手間がかかります。

その手間を減らす方法としては、プログラムを作るしか無いと考え、色々な方に相談してました。
(私自身は、プロパティ編集関連であれば、Excelマクロで作成したことはあるのですが、それ以外の分野には手を広げる余裕が無く、今回も誰にどういう形で話をするのが良いのか?色々と模索していました。)

この相談の過程で、高機能版の開発検討を行っているのですが、基本処理のマクロを作成して頂くことができました。 使用するには、色々と制約条件はありますが、無いよりは大分マシです。
今後、別途作成中の説明資料合わせて、お披露目したいと考えています。

ユーザーさんによっては、高機能版マクロをご希望される場合も出てくると思うので、ツールの開発か、高機能ツールの汎用化なども検討しないとダメかもしれませんね。
また、外部ツールの場合、VersionUP対応が課題となることも出てくるので、SolidWorks自体の機能改善要求も行っていこうと考えています。

(6月上旬に SolidWorks2012sp4 がリリースされてました。 今VersionのSP更新ペースは結構早いので、機能改善要求も早く出さないと、2013では採用されないかもしれないです…。急がなきゃ…。)

2012年6月7日木曜日

検証報告

こんにちは、SolidWorksエンジニアです。
今、頭痛と腹痛に襲われています。
嬉しいことの後には、バランスを取るかのように嫌なことがあるのでしょうか…。

その嬉しいことをご報告します。
先日、SWKKを開催した船橋のY氏より、ローランドDG社の打刻器の検証結果として、上の写真の左下のプレートが送られてきました。(^_^)
  ※ちなみに右は、その昔にDimension 3Dの検証作業で試作した人形です。

いやぁ、うれしいですねぇ。 (検証報告がですよ…。)

3次元CADを扱っていると、手に取れる「実体のあるもの」がすごく貴重に思えます。
さて、これを作成するのにどれくらいの時間とコストが必要なのか?ですが、以下の通り。
  • 作成時間
    • 打刻: 約1分程度/枚
      • ワークサイズによって多少可変。写真の方眼は1マス5mm。
    • データ作成: 慣れれば5分程度 (凝らなければ…。(笑)) (Y氏)
  • ランニングコスト
    • 銘板の板の場合、約4000枚作ると打刻ヘッド(約4万円/個)の交換が必要とのこと。
    • ヘッドをカバーする樹脂のキャップ(4~5個入って1500円くらい)が打刻中に少しずつ対象物とぶつかるので、ワークによっては削れてしまうため交換が必要となる。
      • 今回は、平坦でツルツルなので、ほとんどキャップは削れませんでした。
こういうことって、時間と「やるぞ!」って気合が無いとなかなかできないんですよね。
また、これをやっとかないと、お客様に提案する時に不安になるんですよね。
そういった意味で、売り手のメーカーの資料では無く、お客様に近い立場の同僚エンジニアがトライした結果というのは、すごくありがたいものです。
私も以前、NextEngine(小型の3Dスキャナ)を借りて、色々試しました。
スキャンするだけで楽しかった…。(^_^)

楽しいことを考えていたら、頭痛と腹痛が収まってきました!
ではまた。
  ※この投稿に関して、何か問題があれば、ご指摘ください!宜しくお願い致します。

2012年5月16日水曜日

機構設計に適したアセンブリ手法

こんばんは。SolidWorksエンジニアです。
先日、機構設計に適したアセンブリ手法を検討し、仮想化アセンブリとレイアウトスケッチ手法を組み合わせた運用方法を資料化しました。
既に当たり前に使っているユーザーさんもおられると思いますが、仮想化アセンブリ・部品は、構想段階のアセンブリ設計では便利な機能だと思います。
従来は、部品・アセンブリを追加するとなれば、必ずファイル名を付けて保存しなければならず、思考が中断されるは、軽い気持ちで部品を作るとゴミが増えるは、で、気楽に部品・アセンブリを追加するのがはばかられる感じでした。

また、アセンブリ手法としては、レイアウト手法がよく聞く手法ですが、この手法は静的なものの配置を整理するのには向いていますが、複雑な機構の設計では、しっくりくる方法ではないように感じていました。

で、以前、新機能のアセンブリの「レイアウト」機能と、仮想構成部品の機能を絡めて、機構検討のある設計での適用例を検討しました。
しかし、「レイアウト」機能を使ったアセンブリは、別のアセンブリに組み込んだ時に「フレキシブル」にできない、という不便さがあり、小規模な製品の機構表現でしか使えない機能と感じ、もっと良いやり方が無いかな?と思ってました。

で、今回、数か月にわたって複雑な機構を持つ装置の3D設計方法について検討する機会があり、ユーザーである設計者の方と「ああでもない」「こうでもない」、と色々と検討を行いました。
そうした過程があったお蔭で、押さえるポイントが明確になり、”仮想化アセンブリ”にレイアウトスケッチを適用し、それを骨組みとして複数の”仮想化アセンブリ”で機構を組みながら設計を進めることを思いつきました。

今まで「レイアウト手法」に染まりすぎてたせいで、なかなか思いつかなかったのかもしれません。

ユーザーさんにもお試し頂き、なかなか良い、という評価でしたので、実用度は高そうです。
但し、課題もあるので、今後はそれらの解決策を検討していきたいと思っています。
また、この手法をもっとわかりやすくモデル例なども作っていき、体験セミナーか講習かにしたいなぁ、と思っています。

資料作りは大変ですが、得意な人に協力してもらい、早く形にしたいところです。

そういえば、この手法の「課題」と同じ状況について、あるユーザーさんから数年前に相談を受けたような気がします。  たぶん、今回私が思いついた手法を、既にそのユーザーさんでは利用されていたのだと思います。
頑張って追いつかないとね。 (^_^) では、また。

2012年4月28日土曜日

大変だぁ~。VerUPでcalloutformat.txtが…。

こんばんは。もうじき朝です…。
先日、ユーザーさんから「おネジを作った時、ねじ山寸法テキストが出ないんだけど…」っていう質問を受けました。
で、色々調べたら、calloutformat.txtの仕様が最近結構追加されていることがわかりました。
「やばっ。(汗)」

なぜか?
デフォルトのcalloutformat.txtは、ISO記号表記となってます。
日本の多くのユーザーさんは、「なんだコレ? 使えねぇよ…」となるので、私が支援したユーザーさん先では、私が日本語表記に編集したcalloutformat.txtを提供していました。

そのファイル、5~6年前に編集したっきりで更新してなかったんです…。
編集当時は、前後のVersionのファイルをチェックしたところ、まったく仕様が変わっていませんでした。
その数年後、JISの穴の数の区切り記号を「x」か「-」かに変えれるようになったくらいで、大した変更はありませんでした。
なので、すっかりノーマーク状態になってしまってました。

でもって、こんな時間まで調査&修正作業をやってます。

ちなみに影響があるのは、個別に「ねじ山フィーチャー」を追加して、規格を「なし」以外にした場合です。
2010から、規格を選択するとそれに応じて、「ねじ山寸法テキスト」にcalloutformat.txtに記述した書式に従った表記が入るようになってます。
この書式を駆使してお好みの表記ができるかどうかは、今後試してみてどうか?という感じです。


ところで、雄ネジ作成ですが、皆さんどのようにしてますか?
雌ねじは「穴ウィザード」で "穴開け" と "ネジ山フィーチャー追加" を同時にできますが、雄ネジは一つづつ作らないとダメですよね。
これ手間だなぁ~、と思って、以前、「おねじウィザード」の案をメーカーへ提出しました。
でも要望が多くないのか、仕様がいまいちなのか、まだ実現されてません。
「いいな」と思っていただけたなら、担当のサポートへ「機能改善要求」としてリクエストしてください。
件数が増えれば、機能追加され易くなります。

といった感じで、お茶を濁したところで、終わりにします。

(過去支援したユーザーさんへ。 修正版calloutformat.txtできたら送りますね…。ではまた。)

2012年4月26日木曜日

更新試験

こんばんは、SolidWorksエンジニアです。
あるSEに「メカニカルカムで燃え尽きてしまった?」と指摘され、慌てて書いてます。(^_^;)

危うく4月の投稿がゼロになるところでした。
ネタは色々あるので、隙間時間を使って書くぞー!

ということで今回は「更新試験」について。

我々、SolidWorksエンジニアは、通常、SolidWorks社の技術認定資格を取得しています。
これがあることで、SolidWorks社に対して、技術的な問合せや、お客様からの機能改善要求を行うことができます。
いろんな資格があり、それぞれ試験(選択問題、実技問題、など)があります。
ユーザーさんが取得できるものもあるので、ご存知の方もいると思います。
   例: CSWP  (SolidWorks Japan社 トレーニング&サポート > 「認定」

この資格ですが、他の資格もそうですが、1度合格すればずっと有効なものと、定期的に更新が必要なものとがあります。
私の場合、2つ更新が必要な資格があり、3月~4月の業務の山の合間を縫って受験しました。
(CSWST と CSPST)

過去、ひどいときには4回再試験しないと合格できなかったこともあり、かなりへこんだこともありました。
こんな経験から、今年も3回は受験するつもりでスケジュールを組んでいました。

ところが、今年はなんと2つとも1発合格してしまいました!
いやぁ、うれしいような、悲しいような…。

PC上で解答を入力し、「試験終了」のボタンを押す緊張感が来年まで味わえないなんて…。
ボタンを押した後、「がっくり」と肩を落とした人影が表示され、心底こっちもがっくり来てしまう脱力感を味わえないなんて…。

未経験の方は是非体験してみてください!
現在の試験はInternet接続環境があれば、受験できるはずです。
通常は有料ですが、キャンペーンやイベントなどで無料で受験できる機会もあります!

今思いついたのですが、SolidWorks活用研究会で試験ネタを取り上げるのも良いかもしれませんね。
船橋では昨年「3次元CAD利用技術者試験」について取り上げましたし…。
ユーザー向けのSolidWorksの資格試験も種類が増えましたからね。
ということで、今後検討してみます。
では、また今度!

2012年3月25日日曜日

メカニカルカム(図面編)

こんにちは、SolidWorksエンジニアです。
2月はハイペース!、と思ったら、月末から忙しくなり、投稿する余裕が無くなってました。
"メカニカルカム(図面編)"を書けない気持ち悪い状態でしたが、やっと解消しそうです。
しかし、少し間が開いたせいか、頭の中から「メカニカルカム」のことがすっかり飛んでしまっているようです。(^_^;)
過去作成した資料を見て、思い出しながら書くので、話があちこちに飛ぶかもしれませんが、ご容赦願います。

(3)図面について
メカニカルカムの図面は、会社や形状により、動作線図・カム曲線やカム溝を「リアルに描く場合」と、「そうでない場合」があるようです。

「リアルに描く場合」、直進カム・円形カムは、そのまま描けば良いのですが、円筒溝カムだと、平面に展開して描く必要があり、3次元CADで表現しようとすると、次のようなちょっとした工夫が必要になってきます。
  • 板金機能を利用して、円筒溝カム作成後に、溝の表面を利用し板金ボディを作成し、平面に展開する。そして、図面で、その展開した板金ボディを表示する図面ビューを作る。
    • 展開した板金ボディは、アセンブリ時には不要なボディなので、別コンフィグで作成するようにする。 (サーフェスボディとする場合は、別コンフィグとする必要はない)
    • 板金機能を利用して展開する場合、1ソリッドボディとなっている必要があるので、場合によってはワイヤージョイントのようにダミーで各ボディを1つにつなぐことが必要となる。
  • ラップフィーチャーを使用している場合、使用した2Dスケッチを図面表示し、指示情報として利用する。
    • 溝以外の情報や、複数の溝の指示を重ねて表示する必要がある場合、ビューを重ねたり、図面ビュー上でエンティティ変換して作図するなど、手間をかける必要が出てくる。 (モデルで形状変更があった場合、追従できず、都度、再編集が必要となる可能性が高くなる。)
  • 3Dモデル上で、展開図用のスケッチ(またはサーフェスボディ)を作成し、図面で表示する。
  • 円筒溝カムの展開図の場合、X軸=角度(0~360度)、Y軸=軸方向の変位(mm)、として表現する必要があり、円筒の周長に合わせてX軸の寸法指示を行う必要があり、注意が必要となる。

メカニカルカム作図例
円筒溝カムのSolidWorks図面の例

「そうでない場合」(リアルに描かない場合)は、あまり深く考えたことはないのですが、今思いつくところでは、以下のいずれかの方法になりそうです。
  • 2次元CADと同様に、図面上で作図する。(空の図面ビューを使用)
    • 3Dモデルのカム溝と図面上の動作線図を関連させるには、図面上で拘束条件を付けるなど工夫する必要がある。 (関係式とか使えないから無理かも…?)
  • 3Dモデル上に、リアルでない動作線図をスケッチで作図しておき、カム溝作成時にそれを利用して形状作成し、図面ではそのスケッチを表示して動作線図に仕上げる。
    • 3Dモデル上であれば、関係式が利用できるため、恐らく可能と思われる。
メカニカルカムのカム曲線の作図ですが、2D-CADの際も、Excelを併用してカム曲線を作図してるという話も良く聞きます。
また、加工する際は、カム曲線があれば、3Dモデルは不要な場合も多いので、3Dモデルと図面を完全に連動させるか?、3Dモデルをどこまで手間をかけて詳細に作るか?は、設計上の効果を考慮して判断する必要がありそうです。

以上、3回に分けて「メカニカルカム」について書きました。
具体的に詳細な運用方法を決めるには、試行する必要があると思いますが、まったくゼロからの手探りではなく、多少の目途を付ける参考となり、無駄な時間を費やすことが減ることを期待しています。

2012年2月25日土曜日

メカニカルカム(検証編)

こんばんは、SolidWorksエンジニアです。
今月は投稿がハイペースです。(^_^;)
さて、メカニカルカムの2回目、「検証」について、書きます。


(2)検証について
 前回の「モデリング編」に続いて、「検証編」ですが、メカニカルカムの検証というと、やはり "動き" ですね。 関連するフォロワーの "動き" を見たい!というニーズが高いです。

静的(とまった状態)に検証して見たい場合、各場面をコンフィギュレーションで表現します。
各部品の配置は、通常どおり合致を駆使すれば良いと思います。

続いて "動的" に見たい場合ですが、構成部品移動で見る方法と、Motionアドインで見る方法があります。

構成部品移動で見る場合、カム部品とフォロワー部品の合致は、サーフェスと点の一致、
などで定義し、カム部品の移動でフォロワー部品が動作するようにします。

Motionアドインで見る方法ですが、2通りあります。
1つ目は、初期設計段階の理想の動作確認です。
2つ目は、カムのガタや動作速度やバネの影響などを含め、実際の動作に近い動作確認です。

2つ目は、高速駆動時のハネや飛び、なども再現することが可能です。

Motionを使うと、動作部の回転速度などのグラフだけでなく、時間ごとの干渉チェックなども可能です。(干渉チェックは、「アニメーション」でも利用可能。)

構成部品移動でやる場合だと、動作工程での干渉チェックは、移動機能のオプション「衝突検知」や「フィジカルダイナミクス」で見た目で確認する必要があります。
(結構、わかりにくく、大変だと思います。)

このように、Motionアドインが使える(環境とスキルがある)と、作業効率や検証品質が大きく向上することが予想されます。
構造解析に比べて機構解析のMotionは、あまりPRされてないかもしれませんが、装置など駆動部の多い機械の設計では、結構強力な武器になりそうに思います。

眠いので、今日はおしまい…。