2010年12月25日土曜日

X'masプレゼント?(小ネタ2つ)

こんにちは、SolidWorksエンジニアです。
X'masプレゼントになるかわかりませんが、小ネタを2つほど書きます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1.Toolbox部品を通常の部品にする方法

Toolboxアドインで提供されるモデルは、判別用の内部プロパティを持っています。
これを利用し、下記のような処理が行われます。
  ・アセンブリ挿入時、アイコンがボルトの表示になる
  ・Workgroup PDM へのチェックイン対象にしない

Toolboxの部品モデルを改造して通常部品として利用したい場合、上記の内部プロパティによる処理が不要となる場合があると思います。
この場合、下記の内部プロパティ編集ツールを利用すると、通常部品にすることができます。
 <インストール_ディレクトリ>\toolbox\data utilities\sldsetdocprop.exe
  ※これで「プロパティのステータス」を「いいえ」にすると通常部品となる

(参照: Workgroup PDMのヘルプ 「Workgroup PDMでToolbox を使用する」)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2.ベーシックモーションの2010と2011の違い
◆SolidWorksではアセンブリの挙動をシミュレートするために3つのツールを提供しています。
 "アニメーション" < "ベーシックモーション" < "SolidWorks Motion" の順に高機能

それぞれのソルバの違いが下記に記述されてます。(アクセスにはSerial Numberの入力が必要)
 ※SolidWorks Simulation ナレッジベース (FAQID: x407)

主な記述を抜粋すると以下のような感じです。
(1)アニメーション : 3DDCM (3D Dimensional Constraint Manager) from D-Cubed.
 3D DCM は寸法、拘束に基づいたデザインの機能性をCAD/CAM/CAEアプリケーションに提供します。

(2)ベーシックモーション: Ageia PhysX.
 Ageia PhysXは、ゲームなどで主に使用される物理ソルバ-です。

(3)SolidWorks Motion : ADAMS ソルバ-
 ADAMSソルバ-はアセンブリメカニズムの複雑な挙動を解析することが可能です。

上記(2)の Ageia PhysX.ですが、プログラムとしては、SolidWorksのインストールフォルダとは別のフォルダに保管されています。
この保管フォルダですが、同社の会社名になっており、下記のように2011から変更されてます。
  C:\Program Files\AGEIA Technologies\v2.8.0    [SolidWorks2008~2010の場合]
  C:\Program Files\NVIDIA Corporation\PhysX\Engine\v2.8.3 [SolidWorks2011の場合]

 ※ 2008年2月にNVIDIA社がAGEIA社を買収したことによる影響と思われます。

この2011でのフォルダ変更ですが、影響が無ければ気にならないのですが、ある環境において問題が出てきます。
それは、2011と他のVersionを併用する場合です!
(「ありえない!」という所と、「当たり前!」という所があります…。)

SolidWorksで「ベーシックモーション」の計算をさせると、"PhysX" を呼び出して実行します。
"PhysX" は、レジストリに記述された参照先フォルダパス情報を元に呼び出されます。
この参照先パス情報ですが、SolidWorksのVersionが違っても同じレジストリキーを見に行ってます。

よって、2011をインストールすると、PhysX Engineの保管フォルダの変更に伴って、レジストリ上の参照先パス情報も変更されます。
この状態で、インストール済みの2010など旧Versionで「ベーシックモーション」を実行すると、”うまく動かない!”という現象が発生してしまいます。

対策ですが意外に単純です。
 → SolidWorks 2011 インストール後に、SolidWorks 2010対応のエンジンを含むフォルダを2011 で参照されているパスにコピーする。
    C:\Program Files\AGEIA Technologies にある「v2.8.0」フォルダを
    C:\Program Files\NVIDIA Corporation\PhysX\Engine 内にコピーする

偶々か狙ってか判りませんが、EngineのVersionが変わったことと、レジストリに保管されたパス情報にVersionフォルダが含まれていなかったこと、が幸いしたようです。

★ちなみに "2" の措置はメーカー保証範囲外なので、各自の責任でどうするかご判断ください。
 この情報がSolidWorks利用者のお役に立つことを祈ります。Merry X'mas!

2010年12月18日土曜日

図面の溶接関連機能

こんにちは、SEです。
先日、久しぶりに図面のトレーニングマニュアルを見てたら、びっくりしました。
図面の機能として、溶接ビードや、すみ肉の作図ができるようになってるようです。

今まで溶接といえば、モデリング機能的とカットリストくらいしかチェックしてませんでした。

いやぁ驚いた。(^_^)
たまには新機能マニュアルだけでなく、トレーニングテキストの隅から隅まで見るのもおすすめします。

2010年11月29日月曜日

3D-CADと図面

こんにちは、SolidWorksエンジニアです。

最近、2D図面(部品図)から3Dモデルを作成する機会が数件ありました。
その時、参考にした図面ですが、"これ図面を見る人のこと考えてないだろ"、という図面がいくつかありました。

恐らく、3D-CADオペレータが、投影図をいくつか作って、モデリング時に参考にした寸法を図面上に入れただけ、だと思います。

読図トレーニングをしないと、どういった図面を書いたら良いのかわかるようにならないと思います。

困った、困った。

2010年11月18日木曜日

大規模Assyでの配管Assyについて

4〜5年前、「プラント」の設計をSolidWorksで行う話があり、その支援に携わったことがあります。
配管設計が、機器配置設計の数ヶ月後に行われるなど、「プラント」の設計プロセスを垣間見た貴重な経験となりました。
このとき作成された総Assyの部品点数は、最終的に3万点以上となりました。
 ※当時の私には「異常」としか感じませんでした。(^_^;)

着手当時は、機器検討や機器の配置検討が主で、数千点〜1万点を想定してました。
パフォーマンス対策として何か手を打たないと問題となることは明らかだったので、PC環境、SolidWorksの設定などは、早々に調整しました。
また、この時点で判明していた設計内容から、レイアウト手法やアセンブリ構成を工夫し、TopAssyを開かなくてもそこそこ作業が進められるようにしていきました。

しかし、TopAssyの部品点数は、1〜2ヶ月程度で1万5千点くらいになってました。
TopAssyの図面には、建物全体の断面図が5つくらいあったのですが、ファイルを開いて絵が更新されるまで、20分くらいかかってました。(当時はまだ32bitのPC)

こんな状況でしたが、設計終盤になり、1万6千点くらいでデータの増加も落ち着き、「大変だったけどなんとか仕事は止まらずにすんだかな…」と思ってました。

ところが…

その後、一段落ついたのは「機器レイアウト設計」であり、「プラント設計」全体ではないことがわかりました。
"2ヶ月後に、配管設計が始まる" =この知らせを聞き、慌ててアセンブリ構成を検討し、設計の進め方を実際のSolidWorks利用者にレクチャーしました。

この時のAssy構成は下記のようなものです。 (わかるかな?)

総assy     (←"配管設計"段階で作ることにした最終的なTopAssy)
|-配管経路エンベロープ部品   (←工場Assyを参照し、主配管・枝配管、水系、ガス系、ダクトなどの経路作成)
|-機器配置Assy   (←"機器配置設計"段階でのTopAssy。これが先に完成し、図面も存在する。)
|  |- 工場建屋assy
|  |- 設備1assy
|  |- 設備2assy
:  :  :
|  |- 設備n-assy
|  L フォークリフトassy  (笑)
|
|- 配管系統1assy
|  |-配管経路エンベロープ部品
|  |-配管1-水assy
|  |-配管1-ガスassy
|  L  〜
|- 配管系統2assy
:  |-配管経路エンベロープ部品
  |-配管2-水assy
  |-配管2-ガスassy
   L  〜

上記の構成は以下のような理由から考えました。
 ・機器配置Assyの図面は既に完成(確定)していたため、更新がかかるような変更をAssyに行いたくない
 ・ライトウェイトによるパフォーマンス改善の効果を少しでも得たい

配管設計が機器配置設計と近い時期に行われていれば、違うAssy構成で組んだかもしれません。
総構成部品点数が数万点以上か?どうかによっても違ったかもしれません。
状況により、適した構成が変わると思いますので、それを踏まえて御参考ください。

ちなみに、配管系統ごとに、配管検討用Assy(工場Assyの一部を入れたもの)も作りました。

この支援ですが、後半は工数をかけてますが大した費用は頂いてなかったはずです。
私も途中からは、「仕事を止めないために」緊急事態を回避すべく可能な限り何度も顔を出して対策の検討&実行を支援しました。会社が許すなら、常駐したかったくらいでした。

この時、仕事が回ったのは、実際の利用者である派遣社員さんの1人が元SolidWorksエンジニアだったお蔭です。この方が居たお蔭で、私の考えた粗いアイデアをうまく業務に取り入れてもらうことが出来、他の派遣さんにも内容の伝達ができました。

良い思い出です。
(あの経験とモデル、どこかで発表か公開できないかなぁ…。 あと実際の工場も見に行きたい…。)

2010年11月15日月曜日

三社支援とSWKK船橋

こんばんは。相変わらず、バタバタやってます。
今月から年明けにかけて、三社の支援をやるため、ちょっと気合いが入ってます。
これまでも、立ち上げ支援を数社平行してやったことはあります。
序盤は各社の状況に大きな違いは無いので混乱することは少ないです。
ですが、データ管理ルール(ファイル名やプロパティなど)が決まってくると、頭の中の切り替えが重要になってきます。

ちょっと違う内容をやってると、意外に切り替えが楽なのです。
それよりも、よく似た内容やルールだと間違い易いです。こういう場合は、お客さんに確認しながら話を進めます。
(議事録も参考にしながら…)

多くの場合、支援後の状態を予想できているので、微調整しながら進めます。
ただ、いつも何か予想外のことが起きるので、順調に行ってても "何かあるはず" と注意しながら支援をやってます。

数ヵ月後、お客さんの笑顔が見れるように、今回も頑張ります。

最後に、11/18に急遽、"SolidWorks活用研究会in船橋" を開催することになりました。
また色々な方とお話しできることを楽しみにしてます。

2010年10月20日水曜日

SimulationXpressとXVLの機能

こんにちは。
今日は残念なことが2つあり、ショックを受けてます。

◆ 1つ目。
SW2006から、ベーシックモーション(旧フィジカルシミュレーション)の結果を利用して、SimulationXpress(旧CosmosXpress)を使えるようになってました。
※選択した部品の境界条件をある時点の状態に自動設定可能。

ところが、この機能がSW2010に乗ってないことが判りました。
機能が無くなることは想定していなかったため、新Versionでのチェックが不十分でした。
残念です。 (自作の資料も修正が必要です。)

理由は未確認ですが、動作が不安定な印象があったので、もしかしたらその辺りが原因かもしれません。

◆ 2つ目の残念なこと。
鋼材レイアウトなどでカットリストを持つフレーム系の部品ファイルを作ることが増えています。
こんなデータをXVL出力した時、カットリストプロパティが出力されないようです。

U-XVLなどで大規模データの扱いが楽になっただけに残念です。
早期の機能強化に期待します。

今日はこの辺で。ではまた。

2010年10月19日火曜日

いざ宇都宮へ!

こんにちは。
9月から10月にかけて、福岡、広島、岡山、大阪、名古屋で "SolidWorks活用研究会" を開催しました。
多くのユーザーさんが来場され、SolidWorksを仕事にいかすためのヒントを得ようと、熱心に発表を聞いて下さいました。
皆さんのお話もお聞きしたかったですが、時間の余裕も無く、一部の方からお話しを聞くにとどまりました。

でも、それぞれの課題や、ツールやサポートSEに対する期待や要望を、直接お聞きすることができたので、今後にいかしていきたいと思ってます。

また、皆さんそれぞれ工夫して "うまく使ってるな。" と思うことも多いので、そういった利用例について、参加者同士で情報交換できる場も作りたいな、とおもってます。

2010年10月6日水曜日

SolidWorks活用研究会ツアー

昨日(10/5)、名古屋でSolidWorks活用研究会を開催しました。
結構、難しいというかややこしい内容の発表が多かったのですが、多くの方にご参加頂き、各発表の間もエンジニアと質疑応答している姿が多く見られました。

また、取り上げて欲しい内容としては、他の地域と同様に「図面、解析、アドイン」といったキーワードが目につきました。
今後、要望に応じれる内容を検討したいと考えてます。
ただ、"尖った内容をやる" というのが本会の基本路線なので、そこは変えずにプログラム構成を考えたいと思ってます。

今後も焦らず地道に、情報交換の場を提供していきたいと思います。

2010年9月21日火曜日

SolidWorks活用研究会

こんにちは。
先週(9/15)から、「SolidWorks活用研究会」の開催をいくつかの地域で開催しています。
 ・9/15福岡(2回目)、9/16広島(初)、9/17岡山(初)
もっと色々な話を参加者の方と行いたいのですが、今のところ、発表が中心となってしまって
います。
先日、ある方からアドバイスをもらい、いい刺激になりました。

今後は、もうちょっと雑談をできる時間を作ったり、何かのテーマで参加者同士が意見交換をしたりできるようなプログラムを考えたいと思います。

まぁ、協力してくれる方々、参加して期待してくれる方々の意見を聞きながら、無理せず進めて行こうと思います。 お気軽にご意見をお待ちしてます。

※今日、SW2011のトレーニングを受けました。いやぁ~、明日のSWKK関西でどう話をしようかなぁ…。(^_^)

2010年8月26日木曜日

ポリゴンで覆われたParasolid

こんにちは。
超不定期投稿ブログになってます。

今日、ポリゴンで覆われたデータに出会いました。
図面ビューを作って、寸法を記入しようとしたら、R寸法が入らない。
どう見ても、円弧部分だと思ったんですが、モデルでよく見たら、円筒面がポリゴン(三角面の集合体)で覆われており、目が点になりました。
"なんじゃこりゃ?"

"もしや、元はICAD/SXか?" と色々と疑ってます。
Parasolidデータをもらえる、といっても安心できないな、と痛感した一日でした。

ではまた。

2010年8月9日月曜日

SolidWorksのVersionUP

こんにちは、前回の投稿から一月以上、空いてしまいました。

今日は、話題を二つ書きます。

@ひとつ目。
今日、3D単独図について調べてたら、あるブログを見つけました。
「SolidWorksユーザMEの こんなのありましたブログ」
SolidWorksだけでなく、3D図面やGD&Tについても、結構、濃い内容が書かれてます。
特に、ASMEやISOの文献をきちんと押さえているところに、感激しました。

私と同じ大阪在住のようなので、いつか、この感激を伝えたいと思っています。


@二つ目。
今年も、次のVersion(2011)のBetaプログラムが開始されてます。
多くの改善点を報告した人には、SolidWorks社(米国)だけでなく、ソリッドワークス・ジャパン社からも表彰され、賞品が出るようです。

建前上は、我々サポートエンジニアも勉強をしないといけません。
ですが、私と周辺のメンバーは、多くのベテランユーザーからの『2010へのVerUP相談』に対応するべく準備を進めています。
(現在、SP4まで出ており、移行する既存ユーザーさんが増えている)

また、昨年から「VersionUP支援サービス」を試行しています。
SolidWorks管理者の負荷を抑え、スムーズに移行し、既知のトラブルを回避できるような支援を目指しています。

この支援に使う資料の一部は、無償提供する予定です。
※九月に西日本で開催するSolidWorks活用研究会で、資料提供する予定です。

最近はこんなことをやってます。
以上

2010年6月29日火曜日

レイアウトスケッチ機能

しばらくぶりの投稿です。
色々、慌ただしくやってるのですが、ひとつショックな発見があったので投稿します。

2008から搭載された、レイアウトスケッチ機能についてです。
スケッチブロックと併用することで、線画で様々な3Dの機構検討が行えるようになってます。2009ではMotion解析も行えるようになってます。

しかしながら、このレイアウトを含むアセンブリを他のアセンブリに挿入した時、『フレキシブル』に設定できないのです!(SW2010でも変わらず…)

折角、機構検討に強いのに、機構が多い装置や設備の設計では、詳細設計までつながるデータとして使えなさそうです。
大きなアセンブリだと機構をサブアセンブリレベルで扱うことも多いので、全体の動きを見せようとすると、上のアセンブリでフレキシブルにすることも多いと思います。
(同じ機構ユニットを複数使う場合など)

私は、リニアモータなどのアセンブリライブラリにも応用できるのでは?と期待していたのですが、一気に構想が崩れてしまいました。
(アセンブリライブラリのファイル管理を楽にできるかも?と期待してたのですが…)

結局、このアセンブリのレイアウト機能は構成部品点数の少ない製品の設計や、動かないユニットの配置(Layout)検討しか想定してないようです。
こうしたことから、装置や設備機械は、従来通り、レイアウト手法(スケッチ、エンベロープ)などを使うのが良いと感じています。

皆さんはどう思われるでしょうか?
色々、ご意見をお聞きしたいです。
では、また。

2010年6月8日火曜日

構想設計?

今日、以前やった構想設計のセミナーのリニューアル版のセミナーをやりました。

2007版頃から、構想設計で役に立ちそうな下記のような機能が追加されたり、改善されたりしてます。
  ・スケッチブロック
  ・3Dスケッチ
  ・仮想構成部品
  ・レイアウト
2008で仮想構成部品が搭載され、ファイル管理上、注意が必要だなぁと思ってました。

今回、再発表するために見直してて、2010ではこの点が改善されていることに気付きました。
通常のファイル保存時の参照情報の更新の仕組みも改善されてます。

この発表のため色々試してて分かったのは、下記です。
 >小規模なアセンブリの設計や、機構部分の設計では、レイアウト機能は有効
 >数千点規模のチーム設計を伴う大規模アセンブリの設計では合わない
 >大規模アセンブリではレイアウトパーツやエンベロープを使ったほうが良さそう

まぁ構想設計といっても、新規性が高いか低いか、詰めたい内容が何か、など各設計者で異なるので、参考程度に御認識ください。

2010年5月25日火曜日

複数企業での設計

つづきです。

ファイル名のユニークさを死守する必要がある、ということで検討を進めた結果、下記のような "お願い" を外注設計さんに行おう!ということになりました。

1: 各テンプレートファイル、設定ファイル、マクロなどを提供し、できるだけ同じ環境で作業をしてもらう
  (部品、アセンブリ、図面、シートフォーマット、穴寸法テキストフォーマットファイル、プロパティ入力用マクロ、などなど)

2: 同じファイル名命名ルールでデータ作成してもらう
  (台帳管理や採番が不要なルールとしたことで可能となった)

3: ボルト、ナットなど、利用頻度の高い共用データは事前に提供し、利用してもらう
  (部品表に出力するプロパティ情報を入れた部品を作成しておく。導入初期に集中して整備する。 Toolboxは継続したメンテナンスが困難と判断し、使用禁止とした。)

3: 必要な購入品のモデルがない場合、下記の優先順位で探して入手・作成してもらう
 >指定ライブラリ製品 (導入していれば…)
 >提供済みデータ
 >Web2CAD
 >メーカーWebサイト
 >自作 (※)
   ※ファイル名は、自社品番、または、メーカー型番、とする

だいたいこんな感じです。
できるだけ利用者に負担や手間がかからないように気を付けました。

最後の念押しとして、データ受け入れ時のチェック作業の検討もおこないました。

危険なのは、前回も書きましたが、Webからダウンロードしたアセンブリに含まれる部品のファイル名です。
 →対応の基本方針: 「名前変更」などで、頑張る!
   (超人間系です (^_^;) )

   ※共用部品の置き換えなどの作業が、許容量を越えた場合は諦めて、ユニークなファイル名に変更することにしました
   (きれいなデータを作るのが目的ではない!、出図作業優先!)

可能であれば、マクロなどでプロパティ入力チェックなどもやりたいところです。
 (タスクスケジューラや、DesignCheckerを使えば多少はできるかも?)

今回、この件を考えてて、みんな同じルールで使えたらいいのに…、などと考えてしまいました。
ではまた。

2010年5月12日水曜日

複数企業での設計

いま、外部の会社で設計を行う場合のデータ管理について検討しています。
今回は、出図図面や設計データの保管などの管理は、元締め企業が行う必要があるので、そこのルールを検討しています。

データ管理となると、やはりファイル名がポイントになるようです。
命名ルールを作るわけですが、いかにルールに乗りやすいルールと環境を作れるか?が成否の鍵かな?とおもってます。

特に厄介なのが購入品データ(特にアセンブリ)です。
Webからダウンロードしやすくなってますから、どんなデータが利用されるか予想がつきません。

※例: 構成部品のファイル名が「プレート」とか「Part1」とかになっているアセンブリ

ファイル名さえユニークであれば、他のデータと入れ替わったりする危険が無くなるので、なんとかここは死守する必要があります。

やはり練習で軽く痛い目を見てもらって、ルールを説明することが必要かもしれません。

つづく…

2010年4月22日木曜日

設計者とリスト

いま仕事で、リスト出力がらみの開発をやってます。私は"あの人"みたいに自分でプログラミングはやらないので、開発担当の人と組んで、進めてます。
プログラミングは、学校行ってたときにゴリゴリやったお陰か、開発の人と会話するのには困らないレベルです。
(私が結構わがまま言って、相手が困ってるかも?)

ソフトはもちろんSolidWorksで、いくつかの条件で「並び」と「グループ」が変化します。
通常、アセンブリ組んで部品表を作成したら、並びはアセンブリの組み方に依存します。それを、ある条件に応じて、変化させよう!ということです。
出力は、Excelでして、どうアセンブリを組んで必要な情報を効率よく取り出すか?、条件により変化する情報をどのようにモデルに含めるか?、がポイントとなってます。

ここで扱う条件なんですが、組立手順や梱包単位などもあります。製品や会社にもよりますが、設計者がそこまで考えてリスト作ってるんです。

こんな風に出力は条件により変化しますが、設計検討を行う「まとまり」は、変化しないんです。
ようは同じ製品であれば、梱包単位がどうあれ、検討する単位は変わらない。
アセンブリ構成は設計検討する単位で構成するべきなので、固定化できるんですね。
(やっぱりそうか、という感じで今回も再認識しました。)

但し、このアセンブリ構成で納得するには、条件により出力を変化させる仕組みを明確にする必要がありました。
今回は、条件毎にプロパティ変数を決め、その時の出力を値に入れることになりそうです。
ひとつのプロパティ変数で同じことをやる方法も見つけましたが、メンテや開発を考慮して不採用としました。

こんな風に、設計者が作ってる「リスト」と「アセンブリ構成」とは変えた方が良い例は結構あると思います。
設計者が現場のニーズを考慮することに慣れすぎてるのかもしれません。

では今日はここまでにします。ではまた。

SWKK特別講演の検討!?

珍しく連続して投稿します。(先の投稿のように多忙で書けなかった分、ネタはあります!)

先日、珍しく中堅の3次元CADエンジニア同士で飲みに行きました。
まぁ、御想像通り、「3次元CADのどうのこうの…」という話がいろいろ出たのですが、ある人物の話で別次元のネタで大盛り上がりでした。

いやぁ、こんな身近に「日本のTop5」の一人が居たとは思いませんでした!

どんなネタかというと…
 ・相談された超特殊な○utoCAD-○olidWorks連携環境を作ったのは私です
 ・1機も死なずに12時間くらいつづけられる (XEVIOUS)
 ・↑レバーは握っちゃダメ。さわさわ、程度でいいんですよ。
 ・あるゲームでどこまでスコアが出るか調べたくて、5人でゲーム機を長期間占有して挑戦した。
  ⇒4日後、結果が出た!
 ・次のゲームでもう一つ上の桁が出るか気になって…。
 ・VirtuaFighterで奥さんと対戦!⇒最初は連戦連勝するも、2週間後には勝てなくなった…。
 ・そんな奥さんは、「(○○由貴+○○由樹+○○千賀子)/3」似だそうです。

この場には6人居たのですが、話に付いていけたのは2.5人。
結構、話に付いていってた私は、友人に言われたとおり「マニア(専門家)」だと自覚しました。

SWKKとKEAC

4/15の第3回SWKK(SolidWorks活用研究会)中部、4/20の第1回SWKK九州、ともに40名以上の皆さんに参加頂きました。
今後も皆さんに支持されるよう、内容を充実していきたいと考えています。

ソフトのヘルプやTutorialの充実や、関連書籍の発刊などで、とっつきやすくはなって来てますが、きちんと本質を理解してないと行き詰るし、全体を把握してないと活用の方向性を見誤るし、不幸な状態になってしまう可能性があります。
そうした状態にならないよう、初心者の方には「難しい・わからない・ふ~ん」と感じるレベルの内容を中心に実施していくつもりです。
さらにその上のレベルの方向けには、座談会などで情報交換できる場を提供していくつもりです。
(過去、座談会、懇親会、を大阪で実施)

こんな感じで、「遠方から出張してでも参加する価値のある会」であり続けたいと思ってます。

ところで皆さんは、私のことを「SolidWorksをバリバリ使ってる人」という風に思われるかもしれませんが、普段は余り起動する時間が取れてません。
起動してるソフトは、テキストエディタ>メーラー>PowerPoint>Excel>Wordが多いです。
この次にSolidWorksかな?
 (ダメですね。認定技術者の更新試験をまだ受けてないこともあり、勉強しなおします…。)

こんな風にSolidWorksが主になってない理由ですが、頭の中で大体予測できるので、問合せ受けても起動しなくて良い場合が多いのです。

もう一つは、セミナー発表をやることが多いためかもしれません。
実は、中部と九州のSWKKの間の4/16にも、私は関西設計管理研究会(KEAC)という会の中で、ちょっとした発表(45分)を行いました。
 自分がこうした外部の会に継続して参加できる状況を維持するためには、会社の利益に繋がりそうな活動をしとく必要があるので、今後2年分の貯金のつもりで結構頑張りました。
 内容を充実させつつインパクトも持たせて、と欲張った結果、スライド枚数が70枚近くになってしまいました。(^_^;)
 内容は、「3Dデータ活用」と「データ管理」をテーマとしたものだったので、SolidWorksでデータを作成した後の話が多くなり、これまで収集してきた色んな動画が大活躍しました。

この日、最後にパネルディスカッションがあったのですが、人生初のパネラーを経験しました。
期待と不安が入り混じり、どうなることか全く予想がつかなかったですが、なかなか良い経験でした。
やってみてわかったのですが、パネラーはまだ気楽です。
 ※他者の発言を集中して聞いて、色々考えをめぐらす必要はありますが…。
大変なのはコーディネータ(進行役?、ファシリテーター?、モデレータ?)のほうですね。
社内のメンバーと会議やるのとは訳が違いますね。

こんな感じでSolidWorks以外のネタも発信してたりします。面白いのは、発信することで、新たな情報を得られることです。
ということで、皆さんも機会があれば、是非、発信してみてください!

2010年4月11日日曜日

SWKK

「SolidWorks活用研究会」(略称:SWKK)の中部(名古屋)開催がもうすぐです!
 →2010/4/15 第三回
さらに九州(博多)でも2010/4/20に初開催します!

開催当初から、地域による情報格差をどうにかできないかな…、という思いがあります。

私の場合、会社関係では、西日本のあちこちのお客さんと、SolidWorks関係で多くの方と接点があります。
(立ち上げ支援、質疑応答、セミナー、デモ対応、研修など)
また、プライベートで参画した「3次元CAD活用研究会」では東日本を含めた多くの方と接点を持ちました。

私は、多くの方と接点を持ち、一緒に課題に取り組んだことにより、多くの知識と経験が得られたと思っています。

なので、昔にお世話になった人ほど、色々と報告と相談をしたいと思っています。
SolidWorks活用研究会が、そうした場になればいいな、と思ってます。

ということで、取り組みの結果、ほぼ定番として確立できたネタを「報告」として発表し、
未確立だけど、ある面では有効そうなネタを「相談」や「座談会」として取り上げていきます。

地域差対策ですが、定期的に主要都市で開催するのが良いのでは?と思っています。
(例:インターモールドみたいに東京と大阪で交互に開催)

しかし、現実はそう簡単では無く、賛同者と体制状況によって、開催地が全国に広がってない状況です。

なので、内容を濃くして、出張してでも参加する価値のあるものにしようとも考えてます。
各地でSWJUGの方とうまく協力できたら、より中味も濃くなるのでは?と予想してます。

他には、参加できなかった人に資料を配布できるようルールを作りました。

さて、こんな感じでやってますが、ご招待されれば、どこでもやるつもりですので、ご希望があればご相談ください。(^_^;)
(もちろん、会を通して。)

2010年4月5日月曜日

操作講習と設計講習

3次元CADで設計業務を始めようとしたとき、どんな講習が必要だと思いますか?

私は、操作講習だけでなく、3次元CAD設計講習が必要だと思ってます。

特に2次元CADで、参考図を持ってきて修正するだけ、といったことしかしてない人ほど間違った使い方をしがちです。

ドラフターでも二次元でも三次元でも、形を描く前に、基準線を描くべきです。
それから重要部分に肉を盛っていき、物理的に成り立つように詳細をつめていく…。

こうした本来の設計の進め方を知らずに、「とりあえずCADで何か描く」ということをやっていると、データをこねくり回す時間が増えがちで、「三次元は時間がかかる」ということになることも多いです。

三次元CADの導入がシステム管理者主導だと危険です。
サポートする代理店側にそうした人材が少ないのも、このあたりがきちんと伝えられてない要因だと思います。

4〜5年前からこのへんは「3次元設計基礎」として、色々取り組んでます!

2010年3月30日火曜日

Toolbox

ちょっと間が空いてしまいました。
突然ですが、私はToolboxの部品ライブラリが好きになれません。

私は2001版ころからSolidWorksを触っていますが、当時から好きでないです。
パット見、便利そうに見えますが、これを使いこなし、継続して維持管理しようとすると、普通にSolidWorksを使って身に付く知識と別の知識が必要になります。

忙しい設計者がCADの管理を兼務している場合が多い状況で、そんな負荷の大きくなるようなことは、お奨めする気になれません。

また、Toolboxで絵が楽にできたとしても、手配に必要な型式やメーカー名や部品コードは、部品表に出てきません。

Toolbox部品を使うとしたら、導入直後などに、プレゼンなど見栄えの良いアセンブリを作る必要に迫られた時くらいかな?、と思っています。

設計テーブルの機能が向上したお陰もあり、どうせプロパティなど部品表用の情報を入力するんだったら、自分で作った方がまし、とおもってます。

自分で作るとパフォーマンスを考慮した簡略形状にしやすい、というメリットもあります。

こんな感じで、自社の部品表などで使う部品ライブラリは、自作すべし!と思っている私ですが、最近、部品ライブラリの整備にジレンマを感じています。

立ち上げ支援に行く先々で、似たような部品ライブラリを各社で作ることになってしまうのです。
その度に「共用できればいいのに…」と思ってしまいます。

でも苦労して自社向けライブラリを作ったお客さんに対して、「それ、他社で使えるように公開しませんか?」なんてことは、よう言いません。

また、次のような状況もあります。
装置・設備機械を設計しているお客さんでは、非常に多くの購入品を使用し、製品の進化と共に、どんどん新しいものを選定することになります。
こんなお客さんが、必要な購入品データを毎回自作するとなると、機械の設計よりも、部品ライブラリ作りに多くの時間を費やすことになってしまいそうです。

とまぁ、最近こんな課題を感じながら、自作のライブラリサンプルを支援先に提供したり、PARTsolutionsなどのデータ集を調査したりしてます。
Toolboxについては、スマートファスナーなど便利な機能も多いので、長期に面倒見れるCAD管理者がいる会社にはおすすめです、
ということで、余裕があればご参考下さい。。

2010年3月23日火曜日

タクシーにて

先日、少し変わったタクシーに乗りました。
どこが変わっているかと言うと、「ドアの開閉が手動」という点です。

サービスの一貫で、助手席を通って運転手が開閉してくれるのではないです。
普通のタクシーだと運転席の横にある「乗客用ドア開閉レバー」が無いんです!

なので、通常の開け閉めは、運転手さんが身を乗り出して左後部のドアレバーを操作されてました。
個人タクシーだったのですが、運転手のおっちゃんは「大阪1サービスの悪いタクシー」と冗談混じりに言ってました。
(料金は他と同じ)

話を聞くと、車代が15万と格安で買えたそうなのですが、前の車のレバーが使えなかったそうです。
で、新造のレバーを作ると15万かかるということで、手動にしたそうです。
車は3年ごとに変えているそうです。

降りるときは、「閉めてくれると嬉しいんやけど…」と言ってました。
(閉めてもらえないとき用に、マジックハンドを用意してました。(^_^) )

こんなタクシーだったのですが、安全に早く目的地に到着しました。
さらに、シートの座り心地が結構良くて快適でした。
なので、総合評価は○です。

何事も主機能が大事ってことですね。
ではまた。

2010年3月20日土曜日

SWW2010情報を見て

先日、SolidWorks World 2010(SWW2010)のレポートがSWJ社のWebサイトに掲載されました。

開催期間の2/4頃に、速報が日経BPのWebサイトにアップされてたので、そちらを見られた方も多いと思います。

私が注目したのは、クラウド環境、V6アーキテクチャ版、PSM、あたりです。
記事の主要部分そのまんまですね。(^_^;)

V6については、CATIAとのデータ授受が容易になりそうなのですが、いろんな思いが駆け巡りました。
 1: やっとでてきたか
 2: それしか手はないのか…
 3: やっぱりカーネルはそっちのほうが良いのかな…
 4: どこでParasolidカーネルと切り替えるか難しいよな…
    (だから2011とV6と同時に見せてんだろうな…)

クラウドについては、時代を捉えたうまい開発をやってるな、と感じました。
PSMも一緒ですね。
ただ、いずれも、どれくらいのネットワーク環境を想定しているのか気になるところです。
 (最近、よく悩まされているので、つい…)

でもPSMで、SolidWorksファイルの管理が容易になるのであれば、設計者にとっては嬉しいことですよね。
設計者がCAD管理も兼任してるところでは、ニーズが高そうですね。
ところでこれって、Workgroup PDMを代替しようとしてるんでしょうか?
どうなんでしょうね。

今日はこの辺にしておきます。ではまた。

2010年3月19日金曜日

SWKK

しばらく仕事が忙しくて投稿するネタを考える余裕が作れませんでした。
今日は「ソフト保守」の続きで、SolidWorks活用研究会について書いてみます。

「ソフト保守」の中で、積極的にコミュニケーションを行うべき、ということを書きました。
これを実現するために始めたのが「SolidWorks活用研究会」(略称:SWKK)です。

以前は、「3次元CAD活用研究会」にお客さんを誘うことに力を入れてました。
でも、ツールを使いこなすことに一生懸命なお客さんをこちらに誘導するのは、至難の業でした。
  ※参加してくれた方は、とても喜んでましたが…

そこで、ツールを絞って情報交換を行える場を作ることを考え始めました。
NPOとか、色々考えたのですが、会社の中のイベントとして開催するのが一番実現させやすかったので、その路線で検討を進めました。

継続して場を提供することが重要だと思い、4〜5回分の発表ネタとプログラム案を作りました。
発表ネタは、コツコツ蓄えたものがあったので、それほど大変ではなかったです。

それよりも大変だったのは、周りの人の賛同を得ることでした!

まぁ、初期の案だと賛同を得られなくても仕方がないよな、今は感じています。
規模を大きくしすぎてリスクが大きかったり、要員の検討が甘かったり、自社のメリットを示してなかったりと、穴だらけでした。
(^_^;)

でも、賛同してくれる人が少しづつ増えていき、改善点の助言ももらい、実現に向けて準備を進めました。
こんなかんじで検討から開催までは一年くらいかかりましたが、初回開催にこぎ着けました。

検討時の教訓から、失敗してもリスクが小さくなるように、初回は本当にこじんまりとした開催のつもりでした。
うちのスタッフ3〜4人+SWJ営業技術3人くらい、といった体制だったと思います。

ところが結局、参加者は60名くらいに達し、こうした取り組みに自信を深めることができました。

こんな感じで始めたのが、SolidWorks活用研究会です。今後も宜しくお願いします。

2010年3月12日金曜日

またまたBOMについて

またまた、BOMについて考える機会がありました。(あ~、やだやだ)
  ※ BOM編集ツール絡み

私の場合、設計部署内では潜在的に下記のようないくつかのBOM(構成情報)があると考えています。
  CAD-BOMと、製品構成-BOM、手配-BOM

私が以前、設計をしていた際は、下記のような感じでした。
 ・2D-CAD利用時:
   > CAD-BOM なし
   > 製品構成-BOM ≒ 計画図 (基本は頭の中なので正確さは…)
   > 手配-BOM  = 部品表(製作部品・購入部品)

 ・SolidWorks利用時:
   > CAD-BOM = SolidWorksアセンブリ
   > 製品構成-BOM = SolidWorksアセンブリ
   > 手配-BOM ≒ SolidWorksアセンブリから図面上に作成した部品表

出図時は、製作図面+部品表(手配-BOM)を生産管理へ提出してました。

数百点以下の機械製品であれば、SolidWorksアセンブリ(CAD-BOM)が、そのままあちこちで使える場合も多いと思います。

でも、数千点、樹脂・鋳物、などなど製品タイプによっては、設計上の扱いやすさを考慮して、CAD-BOM≠製品構成-BOMとしたほうが良い場合も出てくると思っています。

なので、BOM編集ツールを検討する場合、必要な部署がどこか?は、会社によって違うのでは?と感じています。
  ・例: 手配BOMは生産管理でやるので、設計では製品構成-BOMを出せば良いという会社あり
     (うらやましい…)

また、Excelの使用頻度が高そうなジャンルであることも考えると、ExcelをI/Fとした環境構築も選択肢として考える必要があるのかも知れません。
 (下記の記事に洗脳されたようです…。 ^_^; )
  ⇒ キーマンズネット(Excelデータを社内でうまく共有したい)

2010年3月9日火曜日

パフォーマンス問題

先週から今日にかけて、パフォーマンスに関する相談を数件受けました。
最近は、大規模アセンブリの図面のパフォーマンスに関しての相談が多く、今回も同様でした。

パフォーマンスに関する相談や要望は以前からあるのですが、少しづつ変化してきてます。

私はパフォーマンス問題というと、下記のように分類してます。
  1:形状が複雑なモデル (例:樹脂や鋳物の大物部品)
  2:上記部品の図面 (数十の投影図ビュー、断面図を作成)
  3:大規模アセンブリ (数千、数万ソリッドボディ)
  4:上記の図面 (ビューは少ないがいくつかの断面図ビューを作成)

5年以上前は、1が結構多かったように思います。
最近は、3、4が多いです。

昔は、構成部品点数の多い設備や装置で三次元CADを使おうとしてなかったのですが、最近は増えてます。
そのせいで、相談状況が変わっているのだと思います。

もちろん、ソフトやPCの改善で問題が解消されていることもあります。(1と3)

利用されている方は不満かも知れませんが、2009版では、3D上も図面も様々なテクニックを駆使して、かなりパフォーマンスが改善されたと感じています。

これまで、ライトウェイト、ラピッドドラフト、ドラフト精度ビュー、SpeedPak、などパフォーマンス改善のための機能改善が行われてきました。
2007版くらいまでは、何かやろうとすると結局ライトウェイトを解除せざるを得なかったりして、「使えないなぁ」という印象がありました。
(ラピッドドラフトも絵の信用度の問題がありました)

しかし、2008からライトウェイトで合致挿入など多くの編集が可能となり、「使える!」と思うようになりました。
 ※SpeedPakは、まだ今一つかな、という印象ですが…(^_^;)

こんな風に感じているのですが、ラージデータ(1〜4)を実用レベルで扱おうとすると、64bit-PCでないとしんどいなぁ、と思うことも多いです。

私のようなサポートからすると、できるだけ追加投資の要らない、OS設定や、ソフトウェア設定で、改善しようと頑張るのですが、限界があり、困り果てることも多いです。

そんな時の最終手段は、64bit-PC以外に下記のようなものを考えます。

 ・モデルの作り方の変更
   →1:部品挿入や、ライブラリフィーチャーを使う
   →3:階層を深くしてライトウェイトを効きやすくする
   →3:形状表現を簡素化する
 ・DMUツールやViewerを利用する
   →3:レイアウト手法でサブアセンブリの配置情報を管理し、TopAssyは別ツールで再現させる
    (XVLやCATIA-APRやVridge-Rなど)
 ・SolidWorks上での図面更新をあきらめる
   →2・4:できれば避けたいですが、出図期限は待ってくれないので、やらざるを得ないこともありました。
    (3Dで検証作業を行い、それを基に2D-CADで図面を更新)
   →2・4:図面の表現方法を変更したり、3Dデータで代用する運用に変更する
     (簡易図面や、3D図面など)

いずれも普通は受け入れがたい案だと思います。
でも、SolidWorksの使われる状況として先進的(普通でない)状況だと理解して頂いた場合、採用されます。

こんな感じで、日々悩んで知恵を絞っております。
でも、使いやすさ向上のために、処理の負荷が増えていることもあり、悩ましく感じることも多いです。
Windows7は、Vistaみたいに華美じゃないようなので、少し期待してますが、さて、どうなんでしょうね? (^^ゞ

2010年3月3日水曜日

ソフト保守

多くの業務用市販ソフトウェアには保守契約という仕組みがあります。
私も製造メーカーから、この業界に入りこの存在を知ったときは、「なんだそりゃ?」と思いました。

しかし、ソフト開発のおかれている下記のような状況を考えると、受け入れざるを得ないのかな、と今は感じています。
 ・ソフトが大規模かつ複雑になっている
 ・利用PC環境、ネットワーク環境がバラバラ
 ・様々な用途で利用されている

特定のお客様向けに開発されるソフトウェア(システム)と比較すると、理解しやすいかも知れません。

※企業向けソフトの場合、設備機器と似たような扱いになるような気がしてます。

SolidWorksにもSubscription Service契約というのがあります。
これによって、下記のようなサービスが可能となります。
 ・Service Packや、次Versionのプログラムの入手
 ・Customer Portalや、メーカーのWebからの資料やサンプルデータの入手
 ・不具合情報のメーカーの開発部門への連絡
  (サポートベンダーと各国のSolidWorks社を経由し、開発部へ伝達される)

主なもののみ挙げました。細かくはSWJのWebで確認してください。

こんな風に書くと、メーカーの代弁をしている様に受け取られるかもしれませんね。
そうじゃないんです…。

開発資金を提供している株主みたいな状況だからこそ、ユーザーとサポートと開発とで、積極的にコミュニケーションを行い、適切に発展させていく努力をすべきだと思っています。

今日はこの辺で。(2日かけて書いてしまいました)

2010年3月1日月曜日

3次元CADの普及具合

先日、お客さんと話をしてて、三次元CADの普及具合の話なりました。
使ってるところは、10年以上前から使ってるけど、使ってないところは「何かすごいもの」みたいな認識、といった具合に結構な認識度の差があるように感じます。

ただ、10年前よりは確実に身近になり、情報も得やすくなっていると思います。
でも、その情報の品質には注意が必要で、人によって深さや広さが異なります。
また、IT系は機械系に比べて、情報の新陳代謝が早いため、情報の鮮度にも注意が必要です。

そんなこんなで、まだまだですね〜、という意見も出ました。
しかし、2次元CADってみんなが設計で使ってるわけではないことに気付く必要があります。
Windowsが無かった時代に、文字と絵を含む文書を作成しようとしたとき、設計者の身近なソフトは2次元CADでした。
あと表なども…。
パソコンは分からないけど、(2次元)CADは使ってるって人が多かったのでは?

なので、2次元CAD→3次元CADかWordかExcelかViewerか…、という移行先を考えると、結構普及してるんじゃないかな?とも思います。

ただ上手く使えてるかは別です。
設計者の目線で利用環境とルールを整備してないところは、残念ながら、あんまりです。

(データ管理重視のところはちょっと危険な匂いがします)
ではまた。

2010年2月28日日曜日

アセンブリ構成

先週、あるお客さんの要望で、アセンブリの構成の見直しを行いました。
そのお客さんの製品や、設計業務の進め方については、昨年の立ち上げ支援を行った際から色々聞いていました。
なので、こんな構成が良いかな?というイメージがあったので、検討から試作までの実作業は2日かかりませんでした。
ただ、受け入れてもらえるか?という不安がありました。
 ・階層を深くしたこと
 ・アセンブリのコンフィギュレーションを複数の階層で使うこと
 ・配置基準としてスケッチではなく、エンベロープ部品を利用すること

これらは、設計作業を進める上での作業性と、最終成果物である、部品表と図面表示などを考慮し、出した案ですが、次のような状況も影響してます。

このお客さんは、以前から設計の標準化を進めていたこともあり、SolidWorksで設計するための基本データづくりを早くから着手してました。
よって、実業務への利用開始も結構早く、主要メンバーのSolidworksスキル向上も早かったです。

こんな状況もあり、ツールの機能を多用した案としました。
案を説明して受け入れられなさそうであれば、エンベロープやコンフィグはやめることも考えてました。
ただ、アセンブリ階層だけは、深くしないと無理、と考えてました。

そんな不安と期待を抱いて訪問して説明しました。
結果、途中質問も出て内容を理解していただき、最後に
 「これいいですね!これで行きましょう!」
と言って頂くことができました。
このあと、安心したせいか、睡魔に襲われて眠くなってしまいました。(すみません)


通常、「CAD構成」を深く(高く)することで、E-BOMや「手配リスト」に利用しやすくなります。

ただ、うまくこれをやるには、製品仕様から機能・役割を定義して、分解・展開する必要があります。
これができるとモジュール化や標準化にも道が開けると思います。
ご参考下さい。

2010年2月26日金曜日

BOMのミニ勉強会

今日は社内作業でした。
昨日、カスタマイズを検討しているお客さん先へ訪問し、色々と要件について話をしたのですが、それを資料に反映させました。
あと社内の事務処理とメール処理。
そして、柄にもない「BOM勉強会」をやって閉めました。

使ったソフトは、PowerPoint, Excel, Outlook, IEのみ。
いつもこんな感じです。(^_^;)

BOMのミニ勉強会ですが、社内の営業さん向けにやりました。
事前に数名に話を聞いたのですが、みんなバラバラな回答でした。
不正解では無いのですが、みんなソフトメーカーや社内の情報に踊らされているな、というのが今回よくわかりました。

もともと日本に無かった言葉ですから、お客さんもエンジニアも似たような状況にあるのかも知れません。

ちなみに私は創造する道具である3次元CADのエンジニアで居たいので、この辺りが主の案件になると、すぐ人に振ります。(^^ゞ  (管理することが嫌いなので…)
今日はこの辺で。

2010年2月25日木曜日

ブログ、はじめます。

以前から、ブログで何かできないかな?と思ってたことと、
お客さんから、「ブログとかやらないんですか?」という、期待か、おだてかわからない言葉を頂いたりしたこととと、
「まずやってみないと、どうしていくのが良いのかわからんよ…」という先輩からの声もあり、
アフィリエイトとかいやらしいことは置いといて、まずは始めてみることにしました。

道具としてのSolidWorksの健全な発展を祈りながら、3次元CAD、設計、技術情報管理、ものづくり、などのネタを書いて行こうと思っています。